Dope
ラッセルリッツ・リツ
乱文
人間も動物の一つであり、正しさや完璧を求めること自体がその愚かそのものである。
そもそも世界とは不完全であり、完全な世界とは機械化されたつまらない世界である。
愛や平和はカルト宗教の嘘である。そんなものは実現されない。必ず穴や偏りはできるからである。
正義や主義などは実のところ気持ちいいかどうかでしか決まらない。自分が気持ちいいことを人間は正義と呼んで格好つけているだけである。
エゴを以て何か一つの主義を求めようとする行為自体がエゴの否定であり、それは一つの主義というのが判明した時点でそれを実現する行為が決まり、それを淡々と続けるだけになるからである。すなわち主義が確定したとき、それは同時にそれ以上の目的を有しないゆえに、一つの目的が決まるがゆえ一つの行動が決まり、機械的に行うだけが生きるのみである。何か一つを正しいとみなすこと自体が自我の否定であり、人間を機械化させる。そこに心はない。
禁欲も実のところそういった性癖でしかない。
好きも嫌いも性癖である。全ては限度の違うドラッグと変わりない。人間は何かに依存しなければ生きていけない。
真理を求めても人間はその愚かさゆえに悪用ばかりする。不都合な歴史や科学は隠したり、上塗りする。社会の維持と真理は必ずしも該当しないのだ。そしてある真理が何を解決するか、したのかは事件が起こって試行錯誤した後でもないとわからない。これも人間の都合ゆえの、真理を隠したゆえである。今起こっていることが真理によって解明できるとしても、利権ゆえに知らない。人間は今起こっていることに対してそれが事件になることを考慮しないのだ。
芸術というのも最終的には主義を孕む、エゴであり、その追求であり、その審判は快楽でしかない。生きる意味の全ては感覚からくる色違いの快楽でしかない。この世界がどれほど無意味かがわかる。
真理追求はその終着点に空虚を与える。無意味を与える。それは真理もまた一つの正解であるからだ。エゴを無くすのだ。
人間とは仮にすぐに人類が滅ぶとしても大衆を煽り、快楽的にさせてさえしまえば民主主義を以て、あるいは数的有利を以て、勝手に滅ぶ。快楽に意味を見出す癖に生存に対して無関心なのだ。生存に対して関心があるとき、そこではもはや意味など求めようともしない。どんな意味があろうが生存しなければならないからだ。しかしここでいう正義とは生存を超えたものであり、恐怖を感じさせないための快楽である。愛や平和などはその代表だろう。
人間の生きる道は主義の奴隷になるか、主義を捨てた故の悶えと葛藤に苛むばかりである。クスリをそのまま浴びるように飲むか、何かに混ぜて主義を語って飲むか、どちらも色違いの快楽でしかない。
快感に溺れて破滅するのも、禁欲で縛り永久を求めても、エゴは無くなる。空虚が漂い来るのだ。それが人間の原理である。人間価値の追求の終端に自然法則による呪縛(空虚)があるのだ。意味を忘れ、意味を求め、どう生きようとも人間は空虚に到達する。生きる限り虚しいのだ。哀しいのだ。
人間が全てを知れることはない。どう足掻いても人間は不完全なのだ。ゆえに適当に生きるしかないのだ。あとは好みである。
人間の好みはその伝承は必ず生存にある。死を介する好みとはその当人が死ぬために伝承されにくい。それが生ずるのは、それを知らぬ生存者による回帰であり、迷信である。死とは生から生じる。ゆえにそれは生きているものが考えたのだ。歴史の浅い好みは、知らぬ人間を道連れにする危険がある。
マイノリティが不利であるのは、厳しくみられるのは、その扱いが弱いのは当たり前であるのは、この生存の歴史からである。そしてここは生存者の世界のゆえ、そうであって然るべきである。集団自殺を広める権利を社会が率先したとき、それは社会の敗北でもあろう。
Dope ラッセルリッツ・リツ @ritu7869
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