第5話 犬・猫・子ども、にら餃子

 いつまで続くのかわからない闘病生活につき、本調子ではない。

 体力が戻らず、パソコンの前に座る気力がないので、当分の間はスマホの音声入力に頼り、日記代わりの雑記を綴っていきたい。



 今日も今日とて、大雨のなか通院する。

 行きはタクシーだが、帰りは歩きなので大変だった。

 辺り一帯が浸水し、道路には大きな水たまり。犬猫が溺れるくらいの深さ。これは危険だ。


 森を抜けると、人工池(沼?)に、ものすごい勢いで水が流れていた。

 これは……ちょっと足を滑らせて、池に落ちたらひとたまりもないだろう。

 特に子どもは危ないんじゃなかろうか。


 もし、犬・猫・子どもが流れてきたら、助けてあげなくては。

 小柄なお年寄りならば、非力なわたしでも助けてあげられるかもしれない。

 健康な成人は、自力でどうにかしてくれ。すまんな。


 あまりの大雨に、居もしない弱者に思いを馳せる。

 健康な身体を取り戻したら、筋トレをしようと思った。



 今日は急患が多かったのか、病院は激混み。待合室で静かに待っていたら(※もちろん、診察券を提出し、受付は済ませている)、先生に気づかれず、叱られる。


「隅っこでちんまりと座ってないで、大きな声で“わたしはここにいます!”って言ってくれないと!」(※先生、ややキレ)


 そんな……青山テ○マじゃあるまいし。たぶん、わたしが来ていることに気づかずに、べつの患者さんを案内してしまったのだろうけど、それはそれでいい。

 病院の待合室でぎゃあぎゃあ騒ぐなんて、みんなに迷惑がかかるじゃないか。


 先生は人格者なのだが、ときどき、熱血なテニス部顧問のようになる。今のところ、わたしだけに。なぜ?


 先生のよくわからんテンションに(※たぶん、患者が押し寄せて疲れている)、思わず笑ってしまう。

 先生ご自身も、つられて笑っておられた。


 今後も、熱い部活指導(※治療)に期待したい。



 まともに執筆ができないし、いまいち読書や映画鑑賞に集中できない。

 今の楽しみは猫を集めるあのゲーム。続編がでたばかりなので、スマホでやっている。

 ころころ転がっていて可愛いね。わたしのところに流されてきたら、必ず助けてあげるからね。


 明日は病院に行かなくていいので、今晩はにら餃子を食べる予定だ。あと、根菜スープ。

 ごはんがおいしく食べられて、今日も幸せ。

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