第20話

「あ...でな、今までの経緯を話すで」


あたしの記憶があるのはどこかの路地裏までだ。




「京都駅のな、すぐ近くの路地裏のとこに伊織が倒れてたのを俺の連れの人がたまたま見つけてな、その人が保護するとこがないゆーて俺に連絡してきたんや」



「伊織ちゃん、あのままあの路地裏で小雨に打たれてたら風邪ひいてたで」




「そうそう。それにな京都は治安がいいとは言いきれんからなあのままだったら拉致られてたかもしれんねんな」




そうか...制服だし売り用はいくられでもあるよね。


「ご迷惑おかけして本当にごめんなさい。

そして助けてくれて本当にありがとうございます。

その発見してくれた方にもお礼がしたいのですが...」



正座し直して、しっかりとお礼を伝えた。


「いやいや、ええんやてそんなのは。

そして発見した人もまあ今はちょっとここに来れないねんな」



「それより...」




あ...まって。ダメだ。

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