十六夜時雨

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第8話

小雨の降る、少し蒸し暑い夜やった。






連れ数人と京都駅の近くにたむろっとったんや。






したら、息を呑むほど綺麗な華みたいな女を見た。







黒のセーラーがよお似合っていて、それでいてむちゃ大人びていて。






初めて、俺は人に惹き付けられたんや。




今思えば裸足やったし、傘も指してんくて変やったけど。





なんであそこで声掛けんかったんやろな。



やて、こうしてまた出逢えたんは運命なんかもしれへん。

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