小夜時雨

1

第4話

逃げ出したのは、小夜時雨の中。






鷲は鳥類最強の肉食獣なんて、どこかで聞いたような。




そんな事を思い出しながら、右脚に絡み付いた龍を一撫でした。




イケる、あたしなら。





今日は、東日本レベルの重要な会合があるって聞いたから当分あの人は帰ってこない。



見張りも手薄だったし、あたしが寝てるはずの部屋に中まで入っては来ないだろう。


それに、あたしが逃げるなんて誰も思っていない。




あたしは“ドール”だから。








向こうには知り合いなんていないけど、関東よりは多少安全…っていう大雑把な認識。

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