心をこめた手紙

第5話

セレイアは思い付いた。


「口で言えないなら手紙にすれば良いのよ」


さっそくペンと紙を取り出し取りかかる。



『先日は、大変失礼いたしました。

心から謝罪します。

私は貴方の事がとても好きです。

よかったら一緒に植物園に行きましょう。』



謝罪と好意の気持ちを書こうとしていた。

だが『好き』は『憎い』に手が勝手に動く。

出来上がった文章はこうだ。



『先日は、大変無様だったですね。

心からざまあみろです。

私は貴方の事がとても憎いです。

こうなったら決闘だ、植物園で会いましょう。』



セレイアは出来上がった手紙を見て床に転がった。




ノルディクス伯爵はロロに尋ねた。


「最近セレイアはどうしている?」

「なんか……机にかじりついて誰かに果たし状を書いているようです」


伯爵は新聞を広げたまま、ぽかんとした。

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