異世界に造れ、人の世を〜化け物どもが夢の跡〜

厨学生

プロローグ いつかの悪夢、すべての終わり

――夢を見ていた気がする。


 長く、苦しく、思い出すのも嫌になるような夢だ。

 だが不思議と、それが悪夢だとは思えなかった。

 どんな内容だったかも忘れたし、今更そんな事を気にする必要はないのだが……


 頬を伝う涙が、忘れさせてくれない。


 悲しいのだろうか。嬉しいのだろうか。それとも、何故か泣きたくなるような出来事があったのか。

 それはもう、わからずじまいだ。


 なんだか新鮮な気分で、俺は玄関のドアを開ける。


 すると、眩しい太陽の光と、一人の男が出迎えてくれた。


「――よう!■■■■!」



 *********

 


 いつもどおりの、今日が来る。

 天国でも地獄でもない、変わらぬままの今日が。

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