美咲の能力発動

 ここは山に設置された祭壇がある場所。この場所には美咲が居て祭壇に寝かされている。

 そこに龍神が、スッと降り立った。そして地を踏み均し轟音と共に美咲のそばまでくる。


「ほう、これは中々育っておるな。匂い……この国の者ではないのか?」


 美咲を見下ろし龍神はそう言い首を傾げた。


「まあいい……喰ってしまえば同じこと」


 そう言い龍神は美咲を掴もうと手を伸ばす。

 美咲は轟音とその声を聞き何が起きたのかと目覚める。すると眼前に竜が居て驚いた。

 そう美咲の目の前には数十メートルもの巨体の竜が居て自分を掴まえようとしていたからである。


「ど、ドラゴン…………いやあぁぁあああー……」


 余りの怖さにそう叫び美咲は両手を龍神へと向けた。すると両手が発光し展開される魔法陣。そして魔法陣が、パッと光った。それと同時に光線が放たれる。


「クッ……こ、これは!?」


 そう叫び逃げようとするも時すでに遅し……その光線を真面に受け龍神は苦しがった。


(こ、この能力は……この女は異世界の者なのか? そのことは……あとでいい。それよりも…………この状況をどうにか……しないと共倒れだ)


 龍神はこの状況を、どうしたらいいかと思考を巡らせる。

 このままでは美咲に吸収されてしまう。いや、それだけではない。体内に吸収されたと同時に美咲が龍神の能力に耐えられず自分も一緒に消滅してしまうからだ。


「おい! 聞こえてるか?」


 苦しみながらも龍神は美咲にそう問いかけた。


「な……に……ああああああ――……」


 美咲は龍神を体内に吸収しようとしていたため膨大なエネルギーに耐えられず苦しんでいる。


(これは……まずいな。この状況では仕方ないか)


 そう考え「ビマノエヒミ!!」と呟いた。

 すると周辺が白黒に覆われ静止する。


 “おい女、聞こえているか?”

 “えっ? これって、どういう事なの……私は確か”

 “今は時間を止めて、お前の意識に話かけている”


 それを聞き美咲は納得した。


 “それで話ってなんなの?”


 そう問われ龍神は今の状況を説明したあと提案をする。


 “契約をすれば……それで私と、あなたも助かる”

 “助かる。だが、どうなるかは分からん”

 “どういう意味? 助かるのに、どうなるか分からないって……変だよね?”


 不思議に思い美咲は、そう問いかけた。


 “うーむ……説明不足か。契約をしたあと、お前は我を吸収する”

 “それって、どういう事なの?”

 “吸収はする。しかし契約をしたことにより我は、お前にかかる負担を減らすことが可能だ。ただし……どれだけ負担を減らせるかは分からぬ。故に、どうなるか分からん”


 それを聞き美咲は悩んだ。だが助かる方法がこれしかないと思い頷いた。


 “助かるなら……どんな苦しみでも堪えるわ”

 “それでいい。では契約をする前に名前を聞いておこう”


 そう言われ美咲は自分の名前を名乗る。


 “ミサキか、我も名乗らねばな。我は龍神バウギロスだ”

 “犬みたいな名前……まあいいか。それはそうと早く契約しよう”


 それを聞きバウギロスが契約の仕方を説明して、それを美咲は聞いていた。

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