第9話

翌朝、彩瀬はいつも通り学校に来てた。いつものように友達とふざけ合い、一切僕のことを見ない。この前のことはもしかしたら夢だったのかも。そんなふうに都合のいいことを考えてるとブーっとスマホがなった。

「昨日の約束忘れてないよね?」いつの間にか登録されていたのか、彩瀬からメールが来ている。やっぱり夢じゃなかったんだ。自分の命を守るためにも行くしかない…そう思って。「ちゃんと行くよ。」と返した。


放課後、昨日と同じ場所へと向かった。昨日はよく見てなかったが、かなり奥まった場所で、外なのに日が当たらなくてかなり暗い。もし僕がここで倒れても誰も助けに来てくれない。なんなら見つかりもしないかもしれない。そう思うと不気味でしょうがなかった。

「宮瀬、ちゃんと来てくれたんだね。来なかったらどうしようと思った。」

「そりゃ、命かかってるし…」

「それで、計画って何…」

「俺の計画は宇宙人をこの地球に広めること。そして地球に宇宙人を住まわせて欲しいんだ。」

「…え?それって、宇宙人が侵略に来るってこと?」

「違うよ。俺たちは地球を侵略したりしない。あれは地球人が勝手に作ったフィクションだ。」

「じゃあ、なんで」

「ただ単に俺たちの星が住めなくなるからだよ。地球温暖化ってあるだろ?それと同じで、俺たちの星は住めなくなった。このままどんどん温度が上昇していけばあと3年で外にも出られない暑さになる。だから俺たちはテラフォーミングを決行した。でもいい星は見つからないし、環境の改造は難しかった。だから結局上手くいかず、今住める環境下の星を探すことにした。そしたら地球が見つかったっていうわけ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

宇宙人は人間だろうか? 135cm @sune328

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る