第8話

「何で、あの時さ」



私は、提供されたモヒートに一口飲んで、一也に尋ねた。



「ん?」


「柄にもなくさ。私が婚約者に振られた話をした時」


「……あったね。そんな事」


「何にも言わないで、私を抱いたの?」



他愛もない雑談の中で、一也が私にいつ結婚んするのか? 聞いたから、 ただ、事実を話すまで。


そう思って、何気なく、ありのままを話しただけだったのに。


私は、言った後、泣いていた。



そして……。



一晩明けたら、5つも年下の家庭教師の教え子にカラダを奪われていたのだった。

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