第9話

「泣けよ、少しは。 言ってみろよ? ヤメテくださいとか…。助けて下さいとか……」




スカートに手を入れられ、反射的に身体が強張る。



チッと舌打ちすると、男は力任せに顔を拳で殴った。




「きゃっ、ぁっ!」




頬骨に拳が当たって痛かった。




「動いてんじゃねぇよ。抵抗してんじゃねえ、助けて下さいって媚びて見ろって言ってんだ」



口の中に錆びた鉄の味が広がる。


女一人に5人がかりで来る奴に、媚びるなんて死んでも御免だ。



痛い、力一杯やりやがって……。



もう少しで、殴られた頭が落ち着きそうだったのに…。





私を犯るのに50万貰ったと、嬉しそうに話す男達。



『何、私、誰かに恨まれてんの?』




力任せに胸を揉みしだき、太ももの付け根に指を這わせる。



「ひぃひぃ言わせてやる」



と囁きながら、男は再び私のスカートに手を入れて来た。




まだ、身体がうまく動かなかった。

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