第6話
事の始まりは、学校帰りの通学路。
私は、男達に襲われた。
学校の校門を出て5分もしない場所でだった。
目の前で突如急ブレーキを踏む黒のワンボックスカー。
自分のほぼ隣にベタ付けで停まった後部座席のドアが開く。
ニュッと伸びてきた手が、私の手を掴んで中へと引っ張る。
足を踏ん張って抗うと、グイッとさらに強く引かれ、前のめりによろめくと後頭部に激痛が走った。
ガンッ!!
鈍い音が聞こえたのは、痛みの後だった。
衝撃で霞む目。
後ろを向くと警棒の様な物を振り上げていたので、それが『獲物』かと苦笑いが零れた。
その獲物で、どうやら私は力任せに殴られたらしい。
意識が朦朧とする中、一発殴られ、怯む私に満足したのか、男はそれ以上私を殴る事はなかった。
一瞬眠くなったが、気持ちを奮い立たせる。
このままこの脱力に身を任せ、気絶するのはゴメンだ。
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