切っていい?

のび子

      

 娘は、小学二年生。伸びてきた前髪が気になるなぁ。「前髪伸びて来たね?気にならない?」

  「気にならない。」

  「そっかぁ。」本人が気にならないなら、いっか。

  「あっ。でも切ろうかな。こうやって、真ん中だけ切って、ここは残して。」

  「いんじゃない!?」少しでも、短くなるなら。

 そして、ジョキッ!自分で、ハサミを前髪に入れ出すと、チョキッ!チョキッ!チョキッ!何回もハサミの音がする。

  「どう?」うーん。前髪の真ん中だけカナリ短い。「うーん。自分ではどう思う?」

  「ここだけ短いなぁって。そうや!もぅ全部切るわ。切って前髪なくすわ。」えー!!前髪がないって、、。

  「大丈夫?その考えで大丈夫?切ったらしばらく、それで過ごさなアカンけど?」

  「うん!大丈夫。切るわ。」ジョキッ、ジョキッ!と何回も切る音がして、しばらくすると、

  「うん!これでいいわ!」

  「どんなんになったん?ワーオ!!なんて、ザンシンな髪型!」思わず、笑顔になってしまう!

   「後悔はない?」

   「ない!これでいーわ!」前髪は、短くなったし、本人がいいならそれでよし!なんて素敵な娘だろうと笑顔になりました。


 次の日、学校で、なんか前髪の事言われなかった?と聞くと、「先生が、誰が切った?」と聞かれたとの事でした。

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切っていい? のび子 @aruhoote

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