窓際からの日差し
影山 みはつ
第1話 窓際
野乃が「香子。最近、夜遅いけど毎晩何処に行っているの?」と声を掛けた。
香子が「え?何処って言われてもね?」と野乃の顔を伺った。
野乃が「あまりにも怪しいから、香子の跡でも付けようかな」と香子に話し掛けた。
香子は「特にどこも行かないけど、夜の散歩をして居るよ」と返事を返した。
野乃が「女の子だけで夜の散歩何て、物騒よ。辞めたら良いのに」と香子に話をした。
香子が「行って来ます」と挨拶をして玄関を出た。
道成が「香子。こんな夜に散歩か?」と驚いて振り返ると、道成がタオルを首にかけて汗を拭いていた。
香子が「それだったら、何よ?そんなに驚く事?」と道成に対して顔を膨らました。
道成が「おぉ、こわ。女っていつも怒ると怖いよな?」と香子を見て身震いをした。
香子は「道成?あんた、本当に私に対して失礼な事ばかり言うんだから」と道成の頭を叩いた。
道成が「痛いな。女なのに凶暴過ぎだ」と香子に振り向いて話し掛けた。
香子は「じゃーね。バイバイ」と道成に手を振って家に帰って行った。
道成は「じゃーな。また明日」と少しムッとした顔で家に帰って行った。
香子が「ただいま。今帰ったよ」と野乃に声を掛けたのだが、夕飯のおかずをテーブルに置いたまま眠っていた。
野乃は「スースー」と居眠りの息が口に当たって、音を立てながら安らかな顔をして居た。
香子が「疲れていたんだな」と野乃の顔を見て、微笑んでいた。
香子はお風呂の準備を始めると、水の「ばしゃばしゃ」と言う音で野乃は目を醒ました。
野乃が「あれ?お姉ちゃん、何時の間に帰って来たの?」と香子に話し掛けた。
香子が「あぁ、良い気持ちで眠って居たのに起こしちゃったね?」と野乃に掛けた毛布が床に落ちた。
香子が「これ、畳んでおくから、先にお風呂の準備が終わったらお風呂入っていて」と野乃に伝えた。
野乃が「はーい。お風呂入ってきます」と着る洋服を準備して、更衣室に入って行った。
香子はその間に、夕飯を済ませた。
おかずを冷蔵庫にしまうと、その間に野乃が更衣室から出て来て「あぁ、良いお風呂だった」とバスタオルを首に巻いて髪を拭いていた。
夜になって、香子は母の静が「ただいま。帰ったわよ」と笑顔で、こちらに向かって声を掛けて来たのが見えた。
香子は、「もう居ない母だけれど、本当にあの頃は楽しかったな」と静のことを頭の中で思い出していた。
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