第28話:青きフロッピー一枚古日記

青きフロッピー一枚古日記

あおきふろっぴーいちまいふるにっき



 そのままにしていた、貴方のもの。性格なのか、古い物も捨てられずに残している。

 引き出しの奥にあったのは、一枚のフロッピーディスク。私には、昔を振り返るテレビ番組でしか見たことがない。


 黒ばかりの中にあって、たった一枚だけの青いフロッピーディスク。ラベルも貼られていないが、青は一枚だけ。その色自体が表示であり、説明は不要なのだろう。ただ、特別な何かには違いない。


 そして中に保存されているのは、たった一枚だけの写真。ダリアの花と、どこか私と似ている少女の写真。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る