第22話:サングラス帳の外の命色

サングラス帳の外の命色

さんぐらすとばりのそとのいのちいろ



 同じ場所で、同じ環境が続くことも原因なのかもしれない。


 自然と感覚は麻痺し、大切だったはずのものでさえ見えなくなる。大切な人ではなく、数多ある命の一つ。どの命も大差なんてない。


 私が死と隣り合わせの環境にいたことも、少なからず影響している。消えてしまった命も沢山見てきた。でも消えてしまっても、この世界は何一つ変わらない。それどころか、喜ぶ声だって聞こえてきた。


 もう、私には命の色は見えくなっている。

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