第27話 安心して

 江洲の腕が背中に回ってきて、お尻を触ってくるかと思ったら、スカートの裾と太腿が同時に触れる感じで押さえてきて。

 一見したらスカートがめくれないように抑えてるって感じだろうけど、短いスカートだと指を内側に曲げたら、ほら……下尻に。


 無防備な下尻を指が左右に動いて、なぞってきて、あたしは嬉しくなっちゃう。

「んんっ……はぁぁ……やだぁ……えっちぃ」

 甘い刺激に全然イヤがってない口調で甘ったるい声を出して、太腿を小さく震わせて。


 江洲の指が後ろから前に伸びてきて、ソコに触れて小さくエッチな音を響かせてきたら、あたしは、もう完全にトロトロに蕩けちゃって。


「えっちじゃなくて、マゾメス」

 あたしに言い聞かせるように囁いてこられて、あたしは背を反らして、顎があげながら声を出そうとしちゃうけど、顔はあげないように後頭部を手で押さえられて、肩を唇に押し付けてきてあたしは安心して、思いっきり

「あぁぁっ、うぅぅぅぅぅぅんっ、ぁぁぁぁぁんっ」

 って鳴いちゃう。


 言葉と仕草で苛められて蕩けてるのに、その後に強い刺激を与えられると、おかしくなる。

 気持ち良い。

 気持ち良すぎる。

 身体全体が熱を発して、痺れて、大きな波が体の中でうねって、波に飲み込まれて……。


 快楽の世界に溺れていって。

 ピークに達すると、身体が痙攣して跳ねて、何も我慢したくなくなって、我慢していた何かを開放しちゃって、クタってなる。


 さっきまでは、偶々同じ高校の生徒が一緒にいるって感じだったのに……。

 今はもう、あたしが江洲に甘えている可愛い女の子の図になってる。


 一瞬であたしと江洲の立場は変わるけど、江洲は何だかんだ言って、あたしを立てるように振舞ってくれる。

 ガッツかれるのはキライ。

 盛っているのを前面に押し出してくる男とかキライ。


 だから、江洲と一緒だと安心する。

 いい距離感を保ちながら、あたしを苛めてくれて、気持ち良くさせてくれて、恥ずかしい恰好も、乱れているあたしを見ても、あたしが絶頂したらリセットして、また苛めてくれるのが、あたしには刺さるから。


 何て言うか……学校での振舞い方を教えてくれてる感じもして……。

 そうやって意識させるところも、江洲らしいというか……。

 無意識に訴えかけてきて、あたしだけが悶えてる感じも、恥ずかしくてゾクゾクってなる。


 江洲の手がスカートの後ろに伸びてきて、ゆっくりとスカートの裾を摘まむ。

 あっ……また、めくられちゃってお尻を曝け出しちゃう。

 期待感で心臓がバクバクしてくる。

 期待感でゾクゾクしちゃう。


「んっ……あっ……」

 期待している事を隠さないで、拒否する言葉の替わりに甘い声がでちゃう。


 ゆっくりスカートの裾がめくれあがる感覚と、下尻に感じる外気が気持ちを昂らせていく。

 徐々に露わになっていくあたしの無防備なお尻。

 それに比例して、突き刺さる視線も強くなって、お尻が左右に揺れちゃう。


「あっ……んぅぅっん……」

 もちろん、えっちな声ももれなく出ちゃう。


 視線にも色々あるけど、江洲の視線は何故か感じ取れて、江洲に視られてるって思うだけで、恥ずかしいけど高揚してしまう。

 江洲に恥ずかしいところを視られて昂らせていく――。

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