第10話 撮影中

 江洲が立てかけられているREC状態のスマホを指差して

「この10分の記録はバッチリだから安心して。いつも勝気な真鈴が、『マゾ』だって可愛い声で曝露してさ、お尻ぺんぺんされて、イったのもバッチリ映ってるはずだから。」


 ああっ……目覚めて開花して、堕ちちゃうところまで、全部……映されちゃう。

 映されちゃってる。


 床にポトリと雫が数滴、零れ落ちる。

 撮影されている事にも感じている事がバレバレで。

 お尻をあげたまま、腰を振ってしまって。


 江洲がブラを乳房の上にずり上げて、ぷくっと膨らんでいる乳首が露わになり、それを撮影されている状態でも隠す事はしないで

「あぁんっ」

 恥らうけど、両方の乳首を指で摘まみ上げられると、ポタポタと愛液が落ちて

「あっ、あっ、あぁんっ、気持ち、いいのぉ……ああぁんっ!!」


「ちゃんと、可愛がってあげる。もう回復してるんだね」


 その似合わないオレ様みたいな言葉にも、コクコクと頷くあたし。

 もう、覚醒して既に堕ちてるよね。

 もっと、気持ち良くして。

 私のエッチな秘密を全部を知られたいの。


 こんなに薄着なのに、どうしてこんなに暑いのよっ。

 乳首を捏ねってくる指の動きに合わせて、腰を振って、唇から吐かれる息は浅くて熱くて、砂漠にいるみたい。

 砂漠に行った事なんてないけど。


「はっ、はっ、んぅ、んっ、んんぅ……ぁああああっん」

 同時に高音の喘ぎ声が響き渡る。


 また、イっちゃう。イきそう。涙を浮かべて江洲の顔を見て、

「枝務さんって、学校よりも今の方がいいと思う」

 ああんっ……学校で喋ってる声音と口調に、このタイミングで戻す?


 あの存在感が空気の江洲に、学校でもされちゃうの?

 意識させないでよ。

 残りの50分だけじゃなくて、明日から日中でって。


「はぁぁっ、んぅっ、が、学校って……あぁっ……な、なによっ」

 身体をくねらせて、甘い声を混ぜながら尋ねるけど、

「学校は学校。全然、違うだもん。枝務さん。あんなにSっぽいけどホントはこんなにマゾって、みんな知ってるの?」

 やぁぁんっ……そんな事をシレっと聞いて来ないでよ。


 バイト中じゃなくて、学校で江洲が私をいじめている感じで言ってこないで。

 あたしの秘密の被虐体質を、煽ってこないでよぅ。

 みんなには内緒にしてるって当たり前じゃない。

 この意地悪ドS。


 でも、鏡に映っているあたしの表情や姿や仕草は、苛められて嬉しいって全体で表現していて。

 江洲の顔も、エッチな感じで、あたしを観察するように見ていて。


 何でだろう?

 勝手に脚が開いちゃう。

 床にポタってえっちな蜜が垂れるのが止まらなくて。


「あっ、あぁっ、んぅっ……知ってる…んんぅ、わけない……」

 甘い刺激を固くなっている乳首から体内に送り込まれて、気持ち良いって思いながら、途切れ途切れに言葉を返すと、両方の乳首をカリッって引っ掻いてきて……。


「ッ!?」

 その強すぎる刺激に、今のあたしが耐えられるはずもなく……。

「やぁぁぁっ……あっ、あっ、あああああぁぁぁぁぁあぁぁぁぁっ!!」

 呆気なく、またイっちゃった――。

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