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第29話
それからは平凡な日々が続いた。
うたくんとは今まで通りたまに出掛ける仲だ。
変わったことと言えば、うたくんが前より甘くなったということくらいだ。
あとひとつ、夜に会うときのうたくんは少し意地悪だということが発覚した。
そんな平和な発見をしていたある日のバイト帰り、
「お疲れ様でしたー」
そう言いながらバイトを上がる。
今日は閉店作業をする直前にお客さんが来たから少し遅くなっちゃったな、と思いながら歩いているとなにやら後ろから足音が聞こえる。
はじめは後ろの人も遅くまで大変だなーくらいにしか思ってなかったけれど、ずーっと足音が聞こえるとさすがに不安になってくる。
もしかしてつけられてる?
そう思い少し早歩きをしてみると後ろから聞こえる音もはやくなった。
これはやばい、と思った私はそこらじゅうの角を駆け足で曲がりまくりなんとか後ろの人を撒いたころには息が上がっていた。
それがバイト帰りに何回か続いた私はさすがにこれは、と思いバイト先の近くに住んでいるうたくんに相談することにした。
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