第21話

am9:00


「おはよう」


その声で目覚めた私は一瞬頭の中がはてなで埋め尽くされた。


そのまま、目あんまり腫れてないね、よかった、という呟きを聞いて思い出す。


そういえば昨日めちゃくちゃ泣いたんだった、、


ベッドに入った記憶はないのできっと寝落ちしてしまった私をうたくんが運んでくれたのだろう。



「うたくん、昨日はごめんね、ありがとう」



そう伝えるとふふっと笑いながら、朝ごはん作ったけど食べる?と言われたので食べる!と元気よく答えた。


テーブルに行くとホテルの朝食なの?とツッコみたいくらい豪華で美味しそうなご飯が並んでいた。


もちろん見た目に負けず味もとても美味しかった。


ふたりで向かい合って食べていると、ふとうたくんの後ろの棚にオルゴールがあるのが目に入った。



「ねえねえ、あれってオルゴールだよね?」



指差しながらそう聞くとそうだよ、という声が返ってきた。


それを聞いた私は、あのね、小学生のときサボテンにオルゴール聞かせる自由研究したんだ、と内容の薄っぺらい話をし始めた。


こんなくだらない話を、それで研究結果はどうだったの?と楽しそうに聞いてくれるうたくんを見ているとドキッと胸が高鳴った、、気がした。

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