第2話
ぱっと声のした方を向くと爽やかな笑顔の男の人がいた。
「朝の空気が気持ち良くて」
そう返すと男の人はにこにこしたまま
「ああ確かにそうですね、でも今にもスキップしそうな顔で鼻歌歌ってましたよ?」
・・・え?私そんなに楽しそうな顔してたの。ていうか鼻歌歌ってたの無意識だった、恥ずかしい。
「じゃあ一緒にスキップでもします?」
完全に冗談。知らない人に見られて恥ずかしくなったからやけになって言ってみた。
「ふふっ今回は遠慮しておきます。またの機会に」
「そうですよね、すみません。またの機会があれば」
普通そうくるよね。逆に一緒にスキップすることになったらどうしようかと思ってた。
それにしてもまたの機会にスキップするって何。この人ちょっと変わってる。いや先に提案した私が言えることじゃないけれど。
そのまま目的地のパン屋さんに着き、お財布と相談しながら決めたパン達を買って帰る頃には、さっきのイレギュラーな出会いはすっかり頭の中から消えていた。
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