こんな大河ドラマが見たい 『西か東か』山名宗全・細川勝元

第29話 京極騒乱

**登場人物:**

- **京極孫童子丸(志尊淳)**: 京極氏の嫡子。父の期待を受けながらも、家督争いに心を痛めている若者。

- **京極政経(杉本哲太)**: 孫童子丸の叔父で、後見役。冷静沈着であり、家族を守るために奔走する人物。

- **京極政光(関口知宏)**: 孫童子丸の伯父で、乙童子丸派のリーダー。権力に欲望を抱く狡猾な人物。

- **多賀清直(反町隆史)**: 政光の盟友で、戦略家。西軍の一員として活躍する。

- **六角高頼(田辺誠一)**: 戦国の武将で、乙童子丸派に協力する。戦において冷酷な一面を持つ。

- **斎藤妙椿(知念里奈)**: 美濃小守護代。戦に明るく、武勇に優れる女性。連合軍に参加する。

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**シーン: 京極家の蔵書室**

*薄暗い蔵書室で、孫童子丸は父・勝秀の遺品を手にしていた。書物や巻物が散乱している。そこに政経が入ってくる。*

**政経:** 「孫童子丸、大丈夫か？最近お前の様子が気になる。」

**孫童子丸:** 「叔父上…父が病で倒れ、私が家督を継ぐために、他の者たちとの争いが避けられないのが辛いです。」

**政経:** 「お前にはしっかりとした権利がある。だが、特に乙童子丸派の動きには十分注意しないといけない。」

*扉が開き、政光が入ってくる。*

**政光:** 「おや、孫童子丸。まだ父の書物を眺めているのか？」

**孫童子丸:** 「政光伯父、私は…。」

**政光:** 「夢を見るのはいいが、現実を見なければならぬ。お前では総力を結集しても、私には勝てんよ。」

**政経:** 「政光、無駄な挑発はやめろ。今は家中が分裂しているんだ。団結が必要なんだ。」

**政光:** 「団結とやらは、勝者にのみ与えられるもの。お前がどれだけ努力しても、力がなければ意味がない。」

*静寂が蔵書室を覆う。孫童子丸は力強く言い返す。*

**孫童子丸:** 「権力だけが全てではない。私もこの家を守るために、自分の道を選びたい！」

*そこに高頼と清直がやってくる。*

**高頼:** 「騒がしいな。にぎやかな場所は好きではないが、彼らの言い争いは興味深い。」

**清直:** 「政光殿、弟よ、戦の準備は整っているか？」

**政光:** 「ああ、間もなく西軍として動く準備ができている。お前らが私の道を妨げようとするなら、それなりの対応をするまでだ。」

**政経:** 「戦いが無駄なのはわかっているはずだ！この家を守るためには、お互いの立場を尊重すべきだ。」

**高頼:** 「その通りだ。だが、家中が混乱しているのもまた事実。どちらが本当の力を持っているか、戦で明らかにしようではないか。」

*孫童子丸は決断を下し、彼らを見据えた。*

**孫童子丸:** 「私は負けはしない。抗う理由がある限り、戦う覚悟を決めた！」

*智謀と力のぶつかり合いが織り成す、京極家の運命を左右する瞬間が訪れようとしていた。*

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