3−5 心に希望を!

僕は目を覚ました。

ここは…そうだ…蛍に騙されて捕まったのか…

さっき,女の子に会った。

何か…歌を歌っていて…

「ぼーくのーぼーくの。ちーさなーきおくー」

僕は少しだけ歌ってみる。

なんでだろう。歌ったことないのに,異様に懐かしく感じる。

すると,僕の胸が,ぺかりとひかりだした。

「この光…僕の心の…希望…」

そこまで呟いて,僕は顔を上げた。

「何をしていたんだ!?僕が希望を失っちゃダメじゃん!希望を持たないと!たとえ,僕以外のみんなが希望を失っても,僕は希望を失わない!

未来に!希望を!」

僕は思いっきりそう叫ぶ。

すると,スルスルとろうやのおりがとけていった。

「そうか…これは…僕の心の闇でできていたんだ…」

僕が希望を取り戻したことで闇が…僕の心の闇が消滅したんだ!

「待ってろよ…黄花!ゼーったいに助けてやる!」

そう叫んでから,僕はパレット片手に走り出した。

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