第121話

「ねぇ、遥くん。欲しいのないの?」



「ないねぇ」



本当にないのか、んー、あ!



「じゃあ、私をあげる!!」



ぱっと遥から離れて腕を広げる。私は遥のことが好きだから、何をされても嬉しいもん。



「ね?いい案でしょう?」



「っ、何言って…!」



顔が真っ赤な遥はかわいい。私の目標叶っちゃった。



「せっかく今日ずっと一緒にいられるのに…、」



しゅんとすれば諦めたように遥はまた私を抱きしめる。



「そうだね。じゃあ、鈴ちゃん貰っちゃうね?」



今までで一番いたずらな笑顔で言う遥に今更怖気付いた。



私やらかした…?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る