第81話

『しのちゃんとやるのは楽しい。僕らしいプレイができる。僕が僕でいられる。そんな人と出会える確率なんてすごい低いんだよ。でもしのちゃんはランクマ怖いでしょ?』



最後の言葉。見透かされてた。ランクが上がるにつれて私がランクマに行くのを怖がってること。



『確かに怖いよ。初めは怖くなかった、だけどランクが上がるにつれて周りの環境も変わっていって失敗が怖くなった。だけどるかくんとプレイできるってだけで頑張れたし楽しかった。君がいれば怖くないんだよ…』



彼のことを思えば私とはここで終わった方がいいのかもしれない。



『しのちゃん、』



『だけど、私のこの気持ちがるかくんが上に行く邪魔になるなら応援する。ちゃんと終わりにする』



『…っ邪魔になんてなってない!楽しかった!しのちゃんと一緒にできて、僕から誘ったのにこんな終わり方でごめん、』



視界が滲む。文字が見えないくらいに、滲んで落ちてまた透明な膜が張る。だけどこれがきっと最後だから伝えなきゃいけないことはちゃんと伝える。

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