第30話

就職したとしてその先は?本当にそれは私がやりたいこと?進学もそう。それを学んだとしてそれが私のやりたいこと?頭の中でぐるぐる考える毎日。



Lucaにも聞いてみた。とりあえず進学で四年制大学に行くらしい。取れるだけの資格を取って就職するって言ってた。



『しのちゃんは?』



そう聞かれて何も答えられなかった。私は何も決まってないから。



『私は…まだ、決まってない、かな』



『そっか、進学か就職かは決めてある?』



『それもまだ決まってなくて…』



こんなことをLucaに話していいのか、迷惑じゃないかとか考えてしまう。そんな私のことを気にもとめずLucaは言う。



『しのちゃん。もし迷ってるとか悩んでるとか不安なことがあるならここで吐いちゃっていいよ。それを聞くのは僕しかいないから』



言うだけなら何も問題は無い、少しはスッキリして目の前がクリアになるよって。



Lucaの言葉で積み重なった不安が溢れ出した。

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