第54話
「大人しくしなさい…!」
清水さんがそう言うけど、もう言うこと聞くの辞めたんだよ。自分のこと汚すの辞めたんだよ。
「嫌だ!!」
抵抗すればするほど相手の顔は歪んで彼の手が私の服に伸びる。女が男にかなうわけが無いと分かってるけど抵抗は辞めない。
「…っ、私はもう辞めたの!自分のこと傷つけるのやめたの!私は、彼の、律の隣に居たいからあなたの好きになんかさせない!!」
そう叫べば清水さんはイラついて私の服に手をかける。もう無理だと思って目をぎゅっと瞑った瞬間大きな音が聞こえた。
何かと思って目線を動かしたらドアが蹴破られてた。蹴破った人を瞳に写した瞬間涙が出た。
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