第37話
父さんがいる部屋を目指す。俺からの提案はきっと受け入れてくれると思う。願ったり叶ったりなんじゃないかな。
深呼吸をしてドアをノックする。提案を受け入れてくれる確信はある。この場所に戻る抵抗もない。大切な子を助けるために俺は"俺"を武器にする。
「入れ」
一言だけ放たれた言葉。この一言だけでも分かる、この人は上に立つ人なんだって。
「失礼します」
父さんは俺に背中を向けていた。そしてゆっくり振り向く。
数ヶ月間逃げ回った俺に対して何を言われるのか身構えていたのに父さんが放ったのは思っていたものとは違った。
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