第34話
数ヶ月前に通ってきた道を歩く。目的は一つ、父さんが持つ権力を手に入れること。
何も持たない俺が凪を助けに行っても何も出来ない。大人と呼べる年齢でもない餓鬼なんて相手にされない。大切な子を助けることすら出来ない。
ならどうする?利用するしかないだろ。俺の周り全てを。使えるものは使う、奪えるものは奪う。それがたとえ自分の親だろうと。
これからやるべきことを考えていたら懐かしい自分の家に着いた。
門を潜ってインターフォンを押す。誰が出るか分かってるから予め用意してた言葉を吐く。
「はい。どちら様でしょうか」
「律です。お久しぶりです、野宮さん」
挨拶をした瞬間インターフォンをぶつっと切られ、代わりにドタバタと音がし始めた。
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