第14話
「や、だ…。どこいくの、もうどこにも行かないで…。私の前から居なくならないで…」
そう言って俺の袖を掴む。
「お湯を取りに行くだけだよ。すぐ戻る」
「やだ…!今日だけだから、おねがい、我儘聞いて…。そばにいて、」
「…っ、そばにいるから、大丈夫。居なくならないから、もう寝な?」
凪の頭を撫でながら寝るように言う。
「凪が起きた時もそばに居るから。安心して寝な?」
そう言って普段はすることは無い凪の額にキスを落とす。
「おやすみ。良い夢を」
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