初級魔法で伝説を目指す

とい

第1章

1話

この世界は個人個人がそれぞれの個性として持つスキルと魔法が混合した世界。

戦闘スキルに恵まれたものは戦闘士となり水を操ったりできるものは海に出て仕事をしたりとスキルで全てが決まる世界なわけだ。

そんな世界の中で最も最強といわれたのが伝説の勇者「ルエミア・ルカレミル」。

1000年前世界を掌握していた魔王を倒したとされる勇者。

世界を滅ぼすほどの力を持っている、また唯一魔王を倒せる[終焉エンドスキル]を多数保有していたとされる人類最強の勇者だ。



「ミリア、お前はこの家にはいらない。もう十分1人で生きていける年齢になるまで面倒見てやったんだ。もう二度と顔を見せるんじゃねー!ルカレミル家の汚点が!」


今日は高等魔法学校の卒業式。

帰ってきた俺は少しのお金とある程度の荷物と飼ってる鳥の「レック」一緒に追い出されていた。

俺の生まれた「ルカレミル家」は伝説の勇者の子孫たちの家系である。

そんな家系の元で生まれたからには強いスキルを持っていることを求められる。

だが、俺にはスキルが宿っていなかった。

それも世界で唯一。

もちろん俺は角に追いやられてまさしく今追い出されたわけである。


「これからどうしよう…。どうしたら良いかなレック?」


「とりあえずこの都市から出た方がいいだろうね〜。ここじゃいろんな人に顔が知られてるだろ〜。そうなるとこの街で暮らすのは難しいだろうね〜。」


なるほど、確かにこの都市でルカレミル家は一番有名と言っても過言ではない知名度でありそこの息子の俺の顔もしられてる。

そんな有名なとこの子がそこら辺の野原で寝てたら不審がられるわけだ。

せっかく追い出されたんだし街の外に出てどこか暮らせる小さい村を目指そうと言うことになった。



元々いた都市エストレアから歩いて辺境の地にある村にやってきた。

地図で調べるとどうやらそこはこれといった特徴のないルーフ村と言うひっそりと暮らすにはちょうど良い場所だった。

村の外れにある森の中に入っていくとそこには蜘蛛の巣の張ったもう壊れても良さそうな家というよりか小屋と呼ぶ方が合うような建物があった。

中を見ると誰も住んでなさそうだったのでせっかくだからとこの家を拝借することにした。

家の中は意外と広くこれまで住んでいた人の残していったものがたくさんあった。

椅子も机も棚もあるしベットもあったためどうやら寝ることもできそうでよかった。

そういえばレックの寝場所はどうしようか。

元々レックは俺の部屋で放し飼いみたいなものだったからまぁ問題ないかということになった。

寝るのは俺と同じ布団でいいもんな。

棚にはいくつかの本があるしせっかくだからやることもないしここにある本を読んでこれからどうするか考えることにした。


この家の元々住んでいたものはどうやら伝説の勇者つまり俺のご先祖について調べていたらしい。

何かの本かと思っていたものの中にはメモが記されているものもあった。

その中に書いてあったことについて要約すると「1000年前に北地にある魔王城にて魔王を仲間2人と倒した。」という世間一般で知られていることともう一つ「勇者ルエミアはスキルを持たず魔法のみで戦っていた」という信じがたいことが書かれていた。


スキルを持っていないということは俺と一緒ということか。でもそんなこと俺の家でも聞いたことなかったぞ。歴史が曲がって伝わったのか。


(スキルを持ってないのにどうやって魔王を倒したっていうんだよ。)


流石にそんなことはないとメモの記された本を棚にしまいせっかくだし少し村の方にでもいって見ることにした。



【コメント】

初投稿です。

できるだけ途切れないように更新できるといいですね。

1話はプロローグ的な感じになりました。

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