4時間目
ご褒美は
P.34
大人と子どもの差。
俺には出来ないことが多すぎる。
でも、それは変えることのできない事実。
どんなに頑張っても、何をしても変わらない。
どんなに頑張っても。
頑張っても…?
俺は、何を頑張った?
美波を好きになって、好きだと言って、勝手に大人の男に嫉妬して、自分の年に失望して、落ち込んで――…
年を言い訳にしているのは、俺の方。
届かない想いを年のせいにして、自己正当化している弱い俺。
なんだよ、かっこ悪ぃ。
何もしないで、嘆いて、かっこ悪ぃ。
差があるのは、年だけじゃないのに。
距離があるのは、年のせいだけじゃないのに。
なのに、俺は打開策も考えないで、どうしようもない壁の前で立ちつくしているだけ。
時間だけが過ぎて行く。
きっとこのままじゃ、残るのは後悔だけ。
でも、どうすればいい?
どう頑張れば、差が埋まる?
わからない。
わからないけど、何かやらなくちゃ。
壁の前でじっとしてるわけにはいかない。
美波に近づくためにできることは、
美波に近づくために、今、俺ができることは――…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます