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次の教科担当の教師が入ってきて、「次は起きてるんだよ?」と言って去っていく彼女。


「は~い」とゆるーい返事をしておきながら、授業が始まって早々案の定寝る体勢に入るやつら。



俺も机に伏せながら、その体勢で彼女を見やる。



ゆっくりと歩きながら、男女差別なく声をかける彼女。


時折見せるふわりと笑う顔に、なんだかもやもやした。



なんとなく目を背けたくなって、目をつぶった、ら


そのまま寝てしまったらしく、



「あーやっぱり寝たな」


というソプラノの声と、ふわりと香るフローラルの匂いに、目を覚ました。



「あ、起きた」


顔を上げれば、そう小声でつぶやく彼女。


どうやらまだ授業中らしい。



「おはよう」


さっきと同様に浮かべられた悪戯な笑みは、俺だけに向けられている。



それに心臓がドクンと動く。


真っ直ぐ向けられた視線にいたたまれなくなって、自分の視線をそらせば、いまだに夢の中のあいつ等。



もう一度、彼女の方へ視線を戻せば、


「わからないところ、だらけでしょ?」


そう言って、さらに口角をあげ、意地悪そうに笑った。

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