第十一話
いかにも中世ヨーロッパのような街だ。
レンガの家が多く、たまに木の家もある。大通りから少し離れた道には屋台もある。
そんな街を見ていると剣士の少年が
「この街に来たばっかりですまないが魔物の異常発生についてギルドに報告しに行かせてもらいたい」
と言う。私が頷くと
「助かる。本当なら案内をするべきなんだがな。これは助けてもらった礼だ。この中には金が入っている。少ないかもしれないが許して欲しい。どうか頼む」
と剣士が頭を下げると他の三人も頭を下げる。
金が入ってるであろう袋を受け取ってから
「問題ないよ。街に入る手伝いをしてもらうだけだと思っていたからね。けど貰えるものは貰っとくよ」
と言っておく。
そしたら、四人はありがとうなど感謝を伝えたあと走り去った。
んー、ラッキーだね。手に入ると思っていなかった金が手元に来たしね。
ま、何に使うかは街を見ながら決めるか。
と思いながら歩を進める。彼らとは違う方向に。
ーーーーー
彼らと別れてから一時間くらい経ったころに彼らと別れたところに戻ってきた。
分かったことは丸型であることと街を三つに分けれるってことだ。分けると職人街、商人街、住宅街に分けられる。
職人街は防具や武器が売ってあるところで金属の叩く音が常にきこえていたなぁ
商人街は言葉の通り商人がいるところだけど露店はなくしっかりとした店だけだった。
そして、住宅街は言葉の通りだ。ここには露店もあるし、宿もある。冒険者ギルドってのもあるらしい。
あっ、そういえば商人ギルドも職人ギルドもあるらしい。
その三つのギルドがある中、私は冒険者ギルドに行こうと考えている。理由は一番金が稼ぎやすそうだからだね。それに今の私には鍛治の技術も商売の技術もない。あるのは戦闘の技術だけ。
このことを考えると一番戦闘の機会がありそうな冒険者ギルドが一番良いという結論に至った。
というわけで今私は冒険者ギルドの建物を探している。
彼らが走り去った方向に歩いて行く。大体の位置は覚えているが不安なので看板を見ながら歩く。
んー、見つけた。看板に冒険者ギルドと書かれている騒がしい建物がある。外に音が漏れるほど騒がしい。
そんな建物に入る。
冒険者ギルドに入った感想は人が多いなぁってことぐらいかな。あと少し視線が多いことも気になるな。でもこれは初顔ってことで納得できるけどやっぱり視線が多く感じる。
まぁいいや。受付に行こう。
なるほど、酒場があるからこんなに賑わっているのか。と考えながら受付に向かう。
「どのようなご用件ですか?」
と受付嬢は言う。
「冒険者になりに来ました」
と答える。
「冒険者登録ですね。こちらに名前等の記入をお願いします。あと、説明は必要ですか?」
「よろしくお願いします」
「分かりました。こちらを記入してお待ちください」
と言い、記入用紙とペンを置いてどこかに行った。
記入事項をスラスラと書くが未記入でも良いところは書かないでおく。
そしたら、名前と刀を使うことを書くだけ済んだ。
ちなみに一つは書けって書かれていたから魔法を使うとかは書いていない。
思いの外、早く書き終わったので周りを観察する。
...勝てない相手はいなさそうだね。
おそらく、負ける可能性が一番高いのは二階にいる人だ。多分この建物の中のトップの立場か、トップの護衛かな。近くに人が固まってるから分からないな。
ま、もう少しで受付嬢の人が戻ってきそうだし記入ミスがないか確認しておくか。
「大変お待たせしました。...ユキ様ですね。それでは説明させていただきます。こちらの資料をご覧ください」
と言いながら一枚の紙を渡してくる。
「こちらは冒険者ランクです。下からF、E、D、C、B、A、S、となります。そして、グループで登録する場合はEからになりますが、ユキ様はお一人なのでFからになります...」
「...次にランクを上げる方法ですが、ユキ様から見て右側にあるクエストボードにある依頼書を達成し、ギルド側で決められた貢献度に達することで冒険者ランクが上がります。また、依頼には常駐依頼と非常駐依頼があります。違いはこの冊子でご確認ください」
と言いながら渡す冊子を受け取る。
「基本の説明は以上です。冊子には他の説明も書かれているのでご確認ください」
「分かりました」
「それでは冒険者カードが出来るまで横にズレてお待ちください」
「分かりました」
よし、待っている間に冊子を読み切ろうか。
さっき聞いたところは流し読み程度でっと、さて、ここからだね。
ここはランクアップのメリット、デメリットか...
ふーむ、なるほどね。
メリットはランクが上がれば上がるほど受けれる依頼が増えたり、専用の受付の人がついたりギルド長と話し合いやすくなるなどの特典があることだね。
デメリットは非常駐依頼の中にある緊急依頼に必ず参加しないといけないことだ。
でもこれはCランク以上だから今はあまり関係ないね。
ーーーーー
冊子を読み始めてから三十分後には読み終わった。そこから内容を整理していると
「ユキ様、冒険者カードが出来ました。受付に来てください」
と呼ばれたので受付に向かう。
「こちら、冒険者カードです。身分証明書にもなりますので無くさないようにしてください。無くした場合、銀貨10枚になります」
「最後に冒険者は基本的に力が一番大切です。
それでは、良い冒険者になれますよう心から願っております」
⭐︎ーーーーー
ユキが使える魔法・魔術
魔法: 全属性(火、水、風、土)
魔術: 火、水、風、土、光、闇、空間、時、生命、無
※複合魔法、魔術もある
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