出します

 



 ぺろ、と舌先が触れる。


 ひた……と唇が竿先に接して、


「ん……」そのまま口の中の。

 内側の粘膜と舌で包み込むように。彼女は咥え込む。



「いかがれふか……?」

「め、めちゃくちゃ気持ちいいです……」


 お胸もさっきからふにふにしてるし。

 やべ、もう普通に出そうなんですけど……。



「お姉さん、ぶっちゃけ、ヤバいっす」

 初めてだからわかんないけど、

 この舌の動きに耐えられる男なんかいないんじゃないのかな?


「一回抜く?」

「あ、、ハイ、お願いします」

 突然のタメ語。ちょっとドキッとする。

 年上彼女にリードされてる感がハンパない。なんつーか、……普通に可愛い。


「うっ、、」すみません、ギブです。

「ッ、んんっ……」

 脈打つ愚息を吸い上げたあと、


「……ぷは」

 口元からシャーレにどろっと白いやつを吐き出すと。

「……ょ。よかった。ちゃんとできた……」

「?」

 お姉さんは何か呟いたあと、ほんのりたかぶった息を整えて、テーブルの上にそれを置いた。



「こ、これでどのくらいの薬が作れるんすか?」

「へっ⁉︎ ええと二百人分くらいかナ?」

「そんなに作れんの⁉︎」


 ひええ……俺の精液すごすぎだろ。むしろ今までどんだけムダにしてきたのか……もっと早く知りたかった。



「――それも大事だけど、さ」

「は、はい?」


 おずおずと彼女が口を開く。

 薄く朱に色づき、瞳を艶めかせて。


「わたしたち、セックスするんだよ?」

「そ、そう、っすね」


 真剣な眼差し。

 ――勘違いなんかじゃない。この後、きっと俺たちは……。


「だから……その」

 言い淀む彼女。俺も唾を飲んで。

「――ちゃんとわたしのことも、きもちくして……?」

「ッ、」やっ、、、、べぇ~………。


 これはバレる。絶対童貞ってバレる。

 女の子とイチャイチャなんて、したことねぇよ……(絶望)

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