第11話
翌日、登校中に昨日あったことを橙子に話すと、あたしが思っていたよりも反応が薄かった。
「ん、まぁ……あいつが悪いだろうけど、あんたも悪い」
「た、確かにあたしも覗いたのが悪かったけど………え?橙子、あの人のこと知ってるの?」
「はぁ?知らなかったの?」
「うん」
ヤレヤレと首を振る橙子は、呆れたように昨日の男のことを説明してくれた。
「あいつは、
失礼だけど、クズっていうのはなんとなく分かった。
説明を続ける澄子は、嫌そうに目を細める。
「手当たり次第、自分に気がある女食い荒らして、要件満たしたらポイッよ。節操なしのドクズよ。で、あんたが覗きしたあの教室は神代のエッチ部屋」
「エッチ部屋って…学校になんてもん作ってるの?」
「あいつは、女については基本雑食で、行為自体が好きなのよ。快楽主義者なのよ、神代暁は。」
そんな人に覗きがバレたとなれば、あたしはどうなってしまうんだろう。
考えるだけでも、吐きそうになる。
今日拉致されるとか無いよね………?
そんな心配をしながら時間を過ごしていたが、その日神代くんが現れることはなかった。
このまま忘れられ、何もなかったように過ごせると、心から安心した。
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