第57話 【明け星の導き】の拠点
ん〜、よく寝た!昨日はいきなり爆睡してしまったからよく覚えて無いけど...まあいっか!
⦅おはようございますリーチェ様、昨夜はお楽しみでしたね⦆
ん...?昨日は誰ともエッチしていないが?
⦅覚えていませんか?⦆
それが全く。本当なら昨日はナターシャとアデルとで3Pを楽しむ予定だった筈だけど...あれ?
⦅・・・⦆
あのー、アイさん?
⦅やはりリーチェ様はタラシですね⦆
何の話?!
寝起き状態で布団の中に潜ってアイとおしゃべりしていると、いきなり布団を引っぺがされる。
「はい、おはようさん」
「お、おはよう、カナリア...二度寝したいから布団返して?」
「ダメ、剣のお稽古するから」
こんな朝早くからやるの?!もう少し寝させてよ〜(泣)
⦅そうやって怠けているから強くなれないんですよ?⦆
いーやー!(泣)
「おはようございます、リーチェ♡」
「おはようナターシャ♡ お願い助k」
「朝食を作って待ってますね♪」
おいおいおい、死んだわボク。
そして30分後、爽やかな汗をかいて戻ってきたカナリアと、大量の汗をかいて戻ってきたリーチェがシャワーを浴びて席に着く。
「随分と早かったですね?」
「いや...その...」
「?」
歯切れが悪い様子のリーチェを見て、ナターシャは心配そうに見つめる。
「最初の基礎体力トレーニングでバテたんよ」
「ちょ、カナリア?!」
カナリアの密告で動揺し始め、逃げ出そうとするリーチェの肩をナターシャが物凄い握力で掴んで逃亡を阻止した。
「...リーチェ?」
「は...はい...」
「後で私と筋トレです」(圧)
圧力のある笑みで凄まれ、受け入れる以外の選択肢を奪われた。
その後三人に今までの戦闘全て【神気】でズルしていたことがバレてしまい、
【朝はアデルと体力トレーニング】、
【昼はナターシャと筋肉トレーニング】、
【夜はカナリアと姿勢矯正の剣術稽古】
というルーティンで今日から一ヶ月間を過ごすハメになったのは別のお話し。
「さて、では気を取り直してサニー聖国の観光をs」
「まてまてぃ、この国に来た本当の目的忘れてない?」
カナリアにケープを掴まれ引き戻される。
「本当の...目、的?」
「一番最初に計画していた奴が、一番最初に忘れてんの何で?」
⦅今までの冒険の所為で当初の目的が忘却の彼方ですね⦆
思いっきりボケ倒した顔のリーチェに、呆れたと言わんばかりのツッコミを入れる。
「拠点ですよ、拠点、我々冒険者クラン【明け星の導き】が構える拠点をこの国で貰う為に来たんじゃないですか」
「そういえばそうだった!!
念願のマイホーム!!!」
「デフォルトで忘却の彼方は草生えるわ」
四人は朝食を済ませて、拠点を貰う為に冒険者ギルドに向かう。
「話はダダン小国のギルドマスターさんと、後任の聖女様から伺っていますので首を長くしてお待ちしておりました。こちらへどうぞ」
受付嬢さんに事情を説明すると、奥に案内された。
「あ、皆さま先日ぶりでございます」
「ナナリーさん?!」
ギルドの奥の事務室からリィラの部下のメイド、ナナリーが顔をだす。
「ギルドマスターが出張の為不在でして、私が臨時で務めています」
「な、なるほど...公爵家のメイドさんってこんなことも?」
「ここのギルドマスターが以前アームストロング公爵家でメイド長を努めていた方でして、その縁もあって今回の出張の際にリィラメイド長が臨時でギルドマスターをする手筈だったのですが...」
「ですが?」
「メイド長も別件で仕事が入ってきた為、直属の部下の一人である私が研修を受けつつやる事になりまして...」
「リィラ様が?!」
ナナリーの言葉を聞いたナターシャが、リィラの行方を心配する。
昨日、別れてから何処へ行ったんだ?
⦅あの人も時々行方がわからなくなりますね⦆
「リィラメイド長の事でしたら、いつものことですので話を戻しますね。
クランの拠点でしたら、こちらの新築が空いておりますね」
地図を広げて物件の場所をメモし、案内を開始する。
「この辺りですね」
「「「「おぉ〜!」」」」
案内された物件は、拠点というより豪邸のような見た目であった。
大きい!広い!庭までついてる!
⦅最早貴族の邸宅ですね⦆
「さっそく中に入ってみようよ!」
「えぇ、楽しみです」
「この広さなら、リーチェを鍛えるのにも丁度良さそう」
何か物凄く嫌な予感がする発言が聞こえたが、今はスルーしておこう。
中も豪華でいい感じの家具が置かれていた。
「テーブルや椅子、ソファーやベッド...どれも高級な家具ばかりだ!」
「最近エンデュミオンで開発された家電もある!」
「あら?これは...」
「どうしたのナターシャ?」
「いえ、このメモ...」
「?」
ナターシャに渡された一枚の紙には、
『メモでのご挨拶失礼致します。
先日の♯3がリーチェ様方を巻き込んだ件につきましては大変ご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ございませんでした。
こちらの物件はお詫びの印として、土地の権利書・登記簿謄本と共にお納め下さい。
byマリア』
と書かれていた。
マリアさん?一体誰なんだろ?
⦅・・・⦆
不思議そうにメモを見つめていると、ナターシャに声をかけられる。
「リーチェ」
「どうしたの?」
少しの沈黙の後、また口を開く。
「後で、一緒に来て欲しい所があります」
-サニー聖国・【勇者教】本部・大聖堂-
彼女は怒っていた、その怒りが空気を張り詰めている。
「オレがここに来た理由、わかるよな?」
彼女は玉座に座って、土下座をしている女性にそう問いかける。
「えっと...先日の件、でしょうか?」
土下座している女性の格好は、本来なら玉座に座ってても可笑しく無い『教皇』の姿であった。
「あぁ、ご主人様がカンカンだったぞ...、『立ち上がったばかりの商会が潰れでもしたらどう責任を取るつもりだったんだ?』ってな」
一方、玉座に座っているのはミニスカートのメイド服を着た少女である。
「でもそれだけじゃないんだ...怒ってんのは」
「...」
「この国を守る為にオレが作った【アーティファクト】の管理、お前たち教皇の地位に着いた者が代々引き継いで行う手筈だったよな?」
「はい...」
「何でミッツェガルド王国に盗まれたんだ?そしてその尻拭いをなんで【リリアの弟子】がやってたんだ?」
「申し訳ございませんでした、【勇者様】...」
涙目になりながら謝罪をする。
「あとさ...」
「はい...」
「【あの子】の護衛、何でカナリアだけなのかな?」
「そ、それは...」
「【妖精の魔女モルガン】の弟子、アーサーと【氷影の魔女スカジ】の弟子、クーフーリンは何処に行った?」
「二人なら【境界】で迷子になっている」
説明出来ずにいた女性に助け船を出そうと、一人の青年が口を開く。
「【星詠みの魔女リリア】の弟子、ミクスか...さっきの♯3とかいう変な名前はなんだ?」
「咄嗟に良いのが思いつかなかった」
「素直でよろしい」
「二人は多分そのうち戻ってくるよ」
「なら良いが...お前と一緒に居た【泡の魔女ディーテ】の弟子、アドニスはどうした?」
「あー...娼婦街で逆ナンにあったまま、まだ帰ってきてませんね」
「お、おう...」
⦅報告、ステータスを更新します。
お読み頂き、ありがとうございます⦆
名前:リーチェ
年齢:15歳
性別:女性
前世の名:
職業:冒険者
服装:春夏秋冬のコーデ
称号:【妖精騎士】
冒険者階位:アルティメットクラス
武器:【妖刀村雨】
加護:【アイとの交信】
【天照大神の寵愛】
【妖精騎士の証・風纏い】
名前:ナターシャ
年齢:22歳
性別:女性
職業:冒険者・暗殺者・【勇者教】の聖女
服装:聖女の修道服
資格:錬金術師一級・冒険調理師一級
称号:【導きの聖女】
隠れ称号:【麗しき爆乳聖女】
冒険者階位:アルティメットクラス
武器:【アダマスの大鎌】
名前:アデル
年齢:18歳
性別:女性
職業:冒険者・ビーストテイマー
服装:真夏のヘソ出しコーデ
称号:【最高に煌めく超新星】
隠れ称号:【セクシーな巨乳アイドル】
冒険者開位:ノーマルクラス
名前:リーゼロッテ・P・アームストロング
年齢:35歳
性別:女性
職業:学院教授・博士号錬金術師
服装:研究白衣
称号:【
隠れ称号:【唯我独尊なドS女公爵】
二つ名:【紅蓮焔雷公】
地位:公爵
武器:【バレル・ブラスター】
名前:カナリア
年齢:16歳
性別:女性
職業:冒険者・【勇者教】本部の処刑執行人
服装:ミニスカメイド服
資格:一刀流居合術の総師範
称号:【幽玄の剣聖】
【
隠れ称号:【塩分高めで無愛想な巨乳美少女】
冒険者階位:マスタークラス
武器: 【妖刀髭斬り】【妖刀村正】
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