第4話 え....本物?!
【神樹の世界】を出たボクは久しぶりのシャバの空気に歓喜する。
アイ、今のボクがどれぐらい強いか試したいんだけど丁度いい所ある?
⦅肯定、近くに小規模のダンジョンがありますので、案内致します⦆
案内された場所は小さな洞穴だった。
やけに小綺麗だけど、誰かが攻略して間もないのかな?
⦅否定、このダンジョンは人目ではわからない結界があり誰も入った形跡がありません。
いるのは偶然迷い込んだ魔物数匹程度です⦆
どういう事だろ?行ってみますか。
しばらく歩いているとアイが魔物の接近を知らせてくれた。
⦅警告、ウェアウルフが3体、こちらに向かって来ています⦆
よしきた!まだ目視では見えないが、アイの言う通り気配が近付いてくる。
⦅【インベントリ】を解放、武器【模造刀・黒石目大刀】を出します⦆
武器名:【模造刀・黒石目大刀】
特徴:全長90cm・刃渡り70cm・重量1200g
材質(亜鉛合金)・制作元(岐阜県の関市)
備考:前世のリーチェが通販で購入した
コスプレ用兼練習用の模造刀。
本人もかなり愛着があったので転生時、
女神がインベントリに保管しておいた。
ありがとう天照大神様!これがあればボクは負けない!思い出せ、今までの修行を!
回想〜
「良い?リーチェ、アンタ達人間は【魔法】も【神気】使えず、非力な存在。
だがアンタだけは何故か違う、理由はわからないけどアンタには【神気】が宿っている。
おそらくどこかの神様からの贈り物ね」
(多分、天照大神様からの祝福かも...)
「そ・こ・で、我々妖精族やハイエルフ族の専売特許でもある【神気】の扱い方をアンタに伝授するわ!
【神気】を刃に纏えば同じ剣でも折られることは無い!
刃毀れすら己の恥だと思いなさい、全ての刀剣は【神剣】となる!」
回想終了〜
よし、いける!
ウォーン!!
来た!縮地で間合いを一気に詰め薙ぎ払う!
この模造刀に刃は無いが、姉さんが言うには【神気】を纏えば木の棒でも武器になる!フン!
スパーン
ドサッ×3
...え?
⦅おめでとう御座います、ウェアウルフの討伐に成功しました。
初戦闘、初勝利の気分は如何でしたか?⦆
模造刀でこの切れ味?【神気】って...もしかしなくても【アイ】に次ぐチート要素なのでは?
⦅肯定、人間で【神気】を持つのはルーチェ様ただ一人でございます⦆
マジか...
その後順調に魔物を倒して行き、ついに最深部まで辿り着いた。
「ここが最深部か...殺風景だけど、何か出て来るのか?」
⦅否定、このダンジョンに生態反応は見当たりません⦆
広場の奥まで行くと、日本語で文字が書かれている壁を見つけた。
【我、異世界からこの世界に召喚されしの勇者「
この刀を最果てまで導かん】
刀?どこにそんなものが?
⦅解明、この壁の凹みを押すと隠し部屋が出ます⦆
言われた通り凹みを押したら、下から隠し部屋が現れた。
その部屋には刀が一本置いてあるだけだった。
⦅解明、魔法の反応を検知、このダンジョンは勇者が作ったものと推測します⦆
「また勇者、一体何者なんだろ...」
刀を鞘から抜くと、刀身に漢字で銘があるのを見つけた。
おそらく刀の名前か製作者の名前が彫られてる筈だ。
ー曲亭馬琴ー
「え.........本物?!」
⦅報告、ステータスを更新します。
お読み頂き、ありがとうございます⦆
名前:リーチェ
年齢:15歳
性別:女性
元地球出身の転生者
前世の名:⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎
称号:【妖精騎士】
武器:【模造刀・黒石目大刀】
加護:【アイとの交信】
【天照大神の寵愛】
【妖精騎士の証・風纏い】
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