第16話

あの燃えるような夏の午後。


拙く誘う、結依の熱。


熱いのはあたしの体か、それとも夏の気温のせいか。


じんわりと首筋を伝う熱は、もうどちらのものか分からなかった。



例え結依が"手頃な相手"としてあたしを選んだとしても。


それを隠す事なく示してくる結依が、あたしは大好きだ。

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