第2話

 突然だが、私には幼馴染がいる。


「うめ〜、一緒に帰ろ」

「先帰ってて」

「……一緒にかえろ」

「わ、わかった」


 幼馴染の蒼と一緒に帰ると、同級生の男子から冷やかされるので、私は一緒に帰りたくないのだ。

 しかし、いつものように蒼に笑顔で圧をかけられて、一緒に帰る羽目になってしまった。。


 蒼は優しい人間だ。

 同級生の男子で私に話しかけてくれる貴重な人物だ。

 私も幼馴染の蒼以外の男子と話すのは、なんだか恥ずかしくて苦手だ。

 蒼のことは幼馴染でさらに良い友達だと思っている。


 蒼の見た目の描写がないのは許してほしい。

 私は他人の外見には興味がないのだ。


 強いて言えば、蒼は優しい表情で、身長は私より高く、眉毛がキリッとしている。


 ところで、蒼が変なことを言い出した。


「うめさ、可愛いからって調子に乗ったらだめだよ」

「は」

「自分が可愛いって自覚あるでしょ。傲慢だよ」

「え」


「……」


 果たして彼には何が見えているのか、考えるのも恐ろしくなった。


 続く。

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