タイトル[遠距離から一方的に攻撃することが正義である]

絶望を超越するもの

タイトル[遠距離から一方的に攻撃することが正義である]

神聖歴1559年12月29日救世主時期、俺たち二人の男と女は

いつものようにギルドの片隅で飯を食いながら話をしていた。


「遠距離から一方的に攻撃することが正義である」


「そんな当たり前のことを言ってどうしたんだ?」


「今の時代は昔の時代と違って剣を使わない事はわかるが

弓も拳銃も使われずに超遠距離から魔法を撃って戦うじゃないか」


「昔て何百年前の話ですかね、まあエルフである

貴方には比較的最近の話なのかもしれませんが」


「十キロ先にいる存在と魔法を撃ち合う

そこには何と言うか風情というか浪漫というものがない」


「そりゃあ殺し合いですからね

そんなものに風情も浪漫もありはしないですよ」


「それはわかっているつもりでも認めたくは無い

昔を知っているこの私からしたら認めたくは無いんだ」


「まるで時代についていけていないね」


「ああまるで時代についていけていない自分に本当に悲しくなる」

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