第38話
『隠伏』で隠れながらその貴族の屋敷に侵入し、魔物を斬り、ドロップへと帰ってきえていく。間取りを確かめながら豚貴族の寝室に耳を澄ませるといるようなので入って行く。
「誰だ!」
「さぁ?」
「奴隷は1人か、他には?」
「はぁ?奴隷1人にいくら注ぎ込んでるっていうんだ!お前も魔物ならわかるだろ?」
「そうか、じゃあ、お前が死ね!」
ドロップにかえる。
「可哀想に、今元の身体に治してやるからな!」
エリクサー擬きを使って顔を直してから飲ませてやる。
「う、ウガァァ!アアァァォアァァア』
両腕が生えて傷も癒えて行く。髪も伸びてきたのでひと段落か…。
「アァァァァ………いた、くない」
「大丈夫か?」
「あ、あぁ、勇者様?」
髪がボサボサで目は見えないが女の子の声だな。
「違うぞ?」
「でも、助けて」
ぺたりと座り動けないのか?
「あぁ、お前を助けた。良かったよ、助けられて」
「あ、りがとうございます」
と土下座で泣いていたので抱きしめてやる。
「もう大丈夫だ。助かったんだからな」
「う、ゔぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁ!」
泣き止むとボロのマントを着せる。小柄だがもう大人の女性だろう。
イヤーカフをつけて貴族の屋敷から出て街の宿屋に行く。
このまま行くかどうか迷いどころだな。
「名前は?」
「ないです」
「ない?何故だ?」
「私は忍び、最初から魔物の街を偵察に行くのが任務だった」
「それで捕まったのか」
「はい」
「じゃあ、動けるんだな?」
「はい、動けます」
それならまだ奥にいけるが、服をなんとかしないとな。
インベントリには男物しかないが…カスタマイズできるか?
女を立たせサイズを大体合わせると出来たので着てもらう。
着ているものは長袖のシャツと黒パンツにブーツだ。靴下とパンツも男ものだが仕方ない。
「ありがとうございます」
「武器は何を使う?」
「ダガーか短剣があれば」
「じゃー、クラウンダガーがあるな」
「他には?」
「弓も使えます」
「じゃあ、シルバーファングでいいか」
前にドロップしたものを持っていて良かったな!
『構築』でレザーのベルトを二つ作り『カスタマイズで合わせて弓を掛けれるようにする。
胸にばつ印の様にしてつけてもらい背中に弓を装備してもらう。
ダガーは鞘がついていたのでそのままベルトに付けている。
「これでいいな!矢は明日買おう」
「はい!ご主人様」
おおぅ、ご主人様呼びは危ないぞ!なんて言われるかわかったもんじゃない。
「…君は君だ、俺はユウって名前がある」
「はい!ユウ様」
「んー、様は取れない?」
「取れません」
取れないかぁー、しょうがない。
「そっか、で君の名前だけど
「はい!ありがとうございます!ツクヨ、ツクヨ、はい!」
忍びだし今日は赤いが月が出てる夜だからな。って安直すぎるが、俺にはこれが限界だ。
それから話をしながら眠ることになった。
起きると横に寝ていてビックリしたが、安心して寝ている様なのでそのままにしといてやる。
ツクヨのステータスは、
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・
ベースレベル 60
クノイチ Lv57
スキル
A忍術、B房中術、A疾風、B弓術、B投擲術
C料理、
ユニーク
変装
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・
ユニークもあるなんて、しかもベースレベルも高いな。
「ユウ様、お気に召しましたか?」
「凄いよ、ちゃんと戦えるんだね」
「はい!」
それと寝ている間に作ったバッグをあげる。
「こ、これはマジックバッグですか?」
「そうだよ、これに矢とかいれとけばいいからね!」
「は、はい!ありがとうございます」
そして2人で宿から出ると武器屋に行って矢と投擲用のナイフも買う。
「もしかして手裏剣とか使える?」
「あるのですか?」
「今から作ってみるね」
『構築』して作ってやる。
「ありがとうございます!」
街を出ようとすると検問をしていた。
「まぁあの豚のせいだろうな」
「次」
「お前ら夫婦か?」
と聞かれてツクヨの肩を抱いて、
「はい」
「そうか、荷物は?」
バッグ一つしか持ってないのでそれを見せる。
「薬草を取りに行くだけですが」
「よし、行っていいぞ」
「はい」
ざるだなぁ。
よし、走ってと思ったがツクヨはどれくらい速いんだ?
とりあえずツクヨに走ってもらい後をついて行く。
かなりスピードが出るな!
「ツクヨ、もう少し緩めていいぞ」
「はい!」
64階層を目指して走っているとファングブルがこちらに向かってくる。
「ツクヨ?行けるか?」
「はい!一矢!」
刺さるがスピードが緩まっただけだな。
そして、
「残影剣!」
ツクヨが過ぎて行った後に切り刻まれてドロップに変化する。
「おぉー!凄いな!ツクヨ!」
「はい!ユウ様!」
ドロップは皮と牙と肉と魔石だ。ファングブルはほとんどがドロップで残るな!
「よし!それじゃあ急ごうか!」
「はい!」
と言って64階層の階段を見つけて下に降りて行く。
この階層は二つ村と街があったので、街の方に行く。まぁ、村には宿がなさそうだしな。
街にはすんなり入れてここも人間不足らしいな。魔道具屋に行き魔化のバングルを買う。
「人間がいるぞー!」
「ちっ!」
店主を殺したがもう外は魔物だらけだ。
とりあえずインベントリに魔道具を全て入れて行く。あと金もな!
「よし、行くぞツクヨ!」
「はい!」
外に飛び出し『サンダーレイン』を広範囲にばら撒く。
そして残りを2人で斬っていく。と魔物が下がっていく。
出てきたのはデカいオーガだ。
「ここは俺の街、八大魔将の1人、無手のヴァロン様の領地だ!」
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