第3章

第26話

「ピンポーン!!」


私は、家のチャイムを押した。



家の奥からパタパタと音を立てて、玄関の扉が開き、父と母が出迎えてくれた。



「美樹子、お帰りなさい…って、そちらの方は…?」



「初めまして。同じ職場で整備士として働いています、松下 栄太と申します。


美樹子さんと、お付き合いさせて頂いています」



「えっ!?」


私の両親は、素っ頓狂な声を上げた。



何か言われるかな…と思った、その時…。



「美樹子で良いの!?本当に良いの!?」



何故か、栄太くんに母からの「良いの!?」攻め…。



「ちょっと、お母さん…それ、どう言う意味?」



でも、まぁいっか…!



栄太くんも、私の両親と楽しそうに話してくれてるし…♡



「栄太くん、ご飯も沢山食べてかれ!」



「お義父さん、僕、酒飲みなので、そんなに食えないっすよ〜」



「そっかそっか!ハハハ!」



私達、野山家と栄太くんで囲んだ食卓は、楽しくて…とても、心地良かった。

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