第51話
2段目はゲームのカセットがたくさん入っていた。お、これは。と思い一つ一つパッケージを開けていく。
12枚目のパッケージを開けると、当たりだった。
鍵が見つかった。
なぜこんなところに? と思った。
上手くいきすぎて怪しいけれど、足枷の鍵穴に差し込んでみると、カチャと音と共に拘束が解けた。
とりあえずそのまま3段目もみてみるが、ゲーム機が入っているだけだった。
足が軽くなったので、とりあえずキッチンルームへと移動する。
食器もコップも2人分しかない。
元々は神谷の両親が使っていたカトラリー類を2人分だけ残してもらったのだろうか、新品というには年季が入っているし、冷蔵庫も型の古いタイプのものだ。
一人で黙々と部屋を探索していると、''ゴトッ''という物音が聞こえた。
初めは、神谷が帰ってきたのかと身を構えたが、どうもそうではない。
キッチンルームの向こう側、つまり壁をへだてた隣の部屋の物音だと分かった。ほんの微かではあるが子供の泣き声も聞こえる。
結構壁は分厚く設計されているらしく、そこまで気になる音ではないが
それより、何より、悲鳴に近い異常な泣き声を上げていることが気にかかった──────。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます