第11話

雪斗くんに手を引かれて、ホテルの窓から一緒に外を見た。



きれいっ!



思わずそう言ったのは、夜景がとても綺麗だったから。




知らなかった。

いつも来ていたのに、そういえば外の景色なんて見もしなかった。





でも寒そ〜



雪斗くんが笑いながら言った。



ほんと、外は寒いよね



私も続けて言った







莉月のことは俺があたためるよ







そう言って、雪斗くんに包まれた。






へっ…?






なんとも間抜けな声が出てハッとする。


あ、もう始まってたんだ。


雪斗くんがあまりに自然にやるもんだから、素で驚いちゃってた。







あったか〜い


それに、雪斗くんのにおい






ぎゅーぎゅーとしがみついた


雪斗くんはちょっと笑ってた





これが抱きしめられたってことか…


なんだろう、すごく落ちつく


守られてるみたいに。




いつもは事の最中、正常位のときに無我夢中でぎゅーぎゅーしてたけど、それとは訳が違う。


幸せで、とろけそう、私。

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