まほう学園!
⭐︎Veroki-Kika⭐︎
1−1 四月一日 学活
今は,この広ーい校庭で始業式!
この学園は,始業式でクラスが発表されるから,三花のドキドキは最高潮!
昨日も眠れなかったぐらいだもん!
『静かにしてください』
マイクを通して伝わる教頭先生の声。
『ただいまより,星夜空教会魔法学園・始業式を始めます。まずは,みなさんの気になっている,クラスからです』
この学園は,三月に受けた学年末テストの点数で,クラスが決まる。Sが一番上。Zがした。出席番号も,成績順。
だから一年経っていなくても,番号が変わったり,時にはクラスも変わったりするんだ。
だからここはしっかり聞いて,勉強量を決めるの。
っと。考えている間にもう六年生の順番だ!
『六年。Sクラス。一番・ヴェロキ黄花。二番・さいな三花。三番…』
やっ!たぁぁぁっ!
今年もSクラスになれた!
三花は思わずガッツポーズした。
そこから二十分ほど立ってやっとクラスが発表終了。
『次に生徒会長からのお話です』
「はい」
教頭先生の言葉に,一人の女子が立ち上がった。
『みなさん。生徒会長のヴェロキです。今年は…』
そうして三分ほどで生徒会長の話が終わった。
そうして始業式は終了し,全員各教室に向かった。
「みんな!今日から君たちの担任になった,冬月ゆずはです!一年間,よろしくね!早速だけど,みんなで自己紹介,行ってみよー!」
担任の先生は青っぽい髪色の女の人。明るくて優しそうだけど,怒ると怖そう。
ゆずは先生の言葉に,出席番号一番の女の子が立ち上がった。
「ボク,ヴェロキ
黄花は三花の大親友。黄花は勉強も運動もできる天才的な女の子でなんと六年連続Sクラス一番なんだ!
さっき黄花の言った通り,なんとこのメンバー全員一年生から一緒なの!だからだいたい知ってるけど…まぁいっか!
「次は三花だね!三花はさいな三花だよ!好きな色はオレンジ色!好きな食べ物はみかんだよ!魔法はねー!花と水!」
三花はオレンジ色のワンピースの裾を掴んでクルッと飛んで椅子に座った。
このワンピースは三花のお気に入り。一年生の時に黄花が作ってくれたんだよね。
次の男の子もスッと立ち上がった。
「ぼくは藤堂ヒカリ。好きな色は赤。趣味は天体観測。魔法は生物だよ」
ヒカリの赤いカーディガン,実は黄花が作ったものなんだ。
一年生の頃から,ずっと大事にしてる。
「次は私ね。私,赤星まほこ。子野葉とは生まれた時からの幼馴染よ。魔法は色彩と形」
まほこは長い横髪を耳にかけて笑った。
「はいはーい!次はわたしね!わたしは,山野子野葉!なんでも食べるよ!まほこの幼馴染で,好きな色は淡い茶色!魔法は木とかの自然!」
子野葉は元気に飛び跳ねてまほことハイタッチ!二人でイェーイ!と笑って座った。
さすが幼馴染。息ぴったり!
「次は僕かな?僕は
心っぽいさっぱりとした自己紹介だったな。心もそれなりに頭がいい。算数と理科だけは。国語と社会は大の苦手なんだよね。
「俺は野々村剣多だ!好きなのはスポーツ。魔法は絵を書いたら出てくる魔法!」
剣多ってスポーツ少年って感じだし,本人もスポーツ大好きなんだけど、絵が上手で,絵のことが大好きなんだよね。
そう思っていると,最後の男子がたった。
「俺は鳥見屋けんじ。魔法はモノを動かせる念力っていうんかな?好きなのは読書」
けんじって乱暴に見えて優しい読書なんだよね。しかも友情に熱い。このメンバーの中でも,かなり信用できる人物なんだ!
ゆずは先生が手をパンっと叩いた。
「はい!お互いのこと,よぉくわかったね!じゃぁ今日から,毎日楽しくいきましょー!」
ゆずは先生の言葉に,みんな頷いた。
ごーん。ゴーン。
ベルの音。
「今日は一時間でおしまいね!じゃぁみんな!また明日ー!」
「さよーなら!」
そういって,二時から遊ぶ約束をして教室を出た。
あぁ。やっと始まったんだ!三花たちの,学園生活が!
まほう学園! ⭐︎Veroki-Kika⭐︎ @Veroki-Kika
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