第32話

利人が敷き終わった布団の上に、私と藍人が腰を下ろした。

背中が見えるように捲り上げる。


「凛寧は墨入れないのー?」


「入れる予定だよ?そろそろ」


「俺らみたいのにするー?」


「それは遠慮しとく」


2人の背中には龍が彫ってある。

2人が並ぶと、二匹の龍が睨み合う形となる。

それを見ると、何も悪いことしてないのに罪悪感に苛まれる。

迫力のある二匹の龍がものすごい形相で睨んでくるんだもの。


「あっちー」


バサッと上のTシャツを脱ぎ捨てた利人。

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