第3話
あの日、凛寧を送り届けた後、俺は輝夜さんの元へ向かっていた。
バックミラー越しに見えた、絶望的な光景。
1台の黒いバンに、凛寧が引きずり込まれていった。
すぐさまUターンし、車を追ったが、上手く撒かれ追うことが不可能となった。
この時の俺は、すぐ見つかると甘く見積っていた。
すぐに輝夜さんから電話があった。
中国のマフィアの動きが怪しいから、凛寧を頼むと。
俺は心に穴が空いた。
輝夜さんには真っ先に報告した。
そして、わずか数分で、相手を特定した。
中国のマフィアだと。
如月組と、繋がっていた。
如月組の仕業だった。
最後の悪あがきのつもりか?
クソどもめ。
しねよ。
俺の凛寧を返せ
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