第46話

「─…何が出来んの?お前に会えるまで何時間もかかった。俺がっ…会いたいって思った時お前はっ…他の男と楽しそうに遅まで仕事して笑ってた」




『それはっ、佑弥くんの話をしてたからで、』




「内容なんかどーでもええわ、聞きたない。会いたいって思った時、すぐに会われへんし…やっと会えたと思ったら他の男と楽しそうにしてるとか…しんどい、お前と一緒におるん…疲れる」





なんでっ、そんなこと…





「──…帰る、」





そんな…悲しそうな顔で、帰るなんて…言わないでよ、佑弥くん。 分かるんだよ、そばにいなくても…分かっちゃうんだよ。





あなたは、とても分かりやすい人だから。





『─…元カノと、なんかあった?』





私のその言葉に…帰り支度をしていた佑弥くんの動きが止まった。 あぁ、やっぱりな…なんとなくそんな気がしたんだ。いつもより大人しくて、優しい時…佑弥くんはよくあの爆弾を投下してくることが多かったから─…

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