第38話
カシャンっと、金属がぶつかる音がして視線を落とすと、私の手を拘束している手錠が視界に入った。
「まぁ、俺が出ていくのは明日からな訳だし?今日は一晩中、芹のことを可愛がってやれる」
リビング─…ソファーの上で、拘束された両手を頭の上に持っていかれ、ズルりと身体を滑らせるように押し倒される
『海ちゃん、手首…ちょっとだけ痛い』
「ん?だってお前細いから。キツく締めておかねぇと外れんだろ?せっかく拘束シテやってんのに、途中で外れるとか萎えんだろ。そのくらい、我慢して─…俺のために」
───俺のために
なんて言われたら、もう何も言えない
「芹はさぁ…油断するとすぐに余計なこと考えるような悪い子だから。俺のことしか考えられないようにシテあげようと思って。」
どこから持ち出したのか、アイマスク…?いや目隠しっていうのかな?ソレで私の視界を奪った愛しい愛しい旦那サマ
───これが、束縛?
「どう?興奮する?拘束されて、視界奪われてさぁ…何されるか分かんねーよ?芹、俺を求めろよ、いまお前のこと助けてヤれるのは、俺しか居ねぇよ?」
海ちゃんしか、居ない。何だそれ、最高です。確かにこれを海吏以外の人にされたとなると、トンデモない恐怖案件ですが、、
『──好きな人からの束縛って、愛されてるって実感できていいね!真っ暗な世界で海吏くんの声だけ聞こえてとっても幸せだよ!』
「(この女─…マジか。)」
何をシテくれるのかドキドキする//早く海吏に触れてもらいたいなっ、、あーあ…やっぱり好きだなぁ"束縛"っていい言葉。誰が考えた?
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